今回は果物をじっくりと味わって食べるという経験をしてみて、その経験がどんなものだったかを言葉にするということをやりました。 果物を食べるという行為は同じでも、絵の描き方や言葉の選び方、説明の仕方が子供たちによって全然ちがうのが面白かったです。まずイチゴの絵を紙全体に描いた後で味や食感を書き足している子もいれば、ミカンの皮を剥いてから食べ終わるまでの一連の流れを順番に説明するように書いている子もいました。さらには、イチゴの表面あたり?をレタスの味に似ていると表現した子もいました。 そして子供たち、特に僕が隣で見ていた男の子たちは周りの様子をあまり見ずに、スラスラと自分の思うままに書き進めているように見えました。その結果が、十人十色の表現に繋がったのかもしれません。 僕が高校生の頃を振り返ってみると、自分が何を描きたいと思うのか、よりも周りからどう見られるかということを強く意識していたように思います。だからこそ、紙を前にしてすぐに作業に取り掛かる子供たちの勢いが、新鮮に見えました。
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今回“食べる”ことを知らない火星人にどう伝えるか?マインドフルネスに食べるを観察するというテーマで子供達と関わらせて頂き、「食べないと生きられない」「口で食べる」など食べるという行為の前から子供達それぞれの個性的な視点があり、食べるという行為の観察からもヘタまで食べてみたり、噛んだ時の音の表現が豊かだったり、大人の私では出てこないアイデアや表現が面白かったです。 火星人への手紙を書く過程でも、色の使い方、書き方、大きさ、一人一人が違った個性を表現していて、それぞれが素晴らしいなと感じました。 一人一人自分が感じたことを自由に表現することの素晴らしさ、それぞれのカラフルな個性がこの世界の彩りを豊かにすることを子供達から私自身が改めて感じさせて頂きました。 ありがとうございました。
「せかいクラス」の講師、井本ゆき先生のゼミに参加している、東京大学3年の平松です。
今日は井本ゼミ所属で慶應義塾大学3年の田中くんと一緒にクラスを担当しました。
まずは、先々週に実施した「地球の魅力を伝えるためのプレゼントを探そう」の内容を振り返ったところ、ほとんどの人が覚えてくれていました。
「どうやらこのクラスのテーマは火星人らしい」という認識が子どもたちの間にも生まれつつあるようです。
そして、今回のテーマもやはり火星人。
前回は砂浜や神社でプレゼントを探しましたが、今回は火星人に地球の魅力を伝える音を探しに行くことを伝えました。
はじめは子どもたちのノリもイマイチな様子でしたが、見つけた音をメモするためのワークシートとバインダーを持っていざ出発すると俄然やる気に。
道中、神社、砂浜でそれぞれが身の回りで聞こえる音を探していました。
車の音、波の音、草の音、5時のチャイムの音‥。世の中にはたくさんの音があります。
中には途中で見つけたカニが発する音など、それぞれが感性の赴くままに聞こえた音を書きとめていました。
はじめは「音を3個探そう」と伝えていましたが、ほとんどの子どもたちがそれより多く、中には10個近く探してくれた子もいました。
TIDEPOOLに戻ってからは、自分が見つけた音の中で一番いいと思ったものをみんなの前で発表する時間に。
波の音、葉っぱと土がぼふぼふしていた音、砂浜でさっさっさと走る音などなど。
それぞれが思い思いの表現で自分が見つけた音を発表しました。
同じ場所にいても大学生である自分たちが気づかない音をそれぞれが見つけており、子どもたちの観察力の鋭さに驚きました。
また、同じ音を聞いていても、大学生である自分たちとは音の聞こえ方、表現の仕方が違うということも学びになりました。
草の音を「さらさら」と表現したり、ヘリコプターの音を「ゴロゴロ」と表現したり。
特に擬音語には子どもたちの感性が表れます。
大人になるにつれてステレオタイプ的な音の表現に縛られがちになりますが、もう一度初心にかえって身の回りの音にじっくりと耳を傾けたいと思った1日でした。
今後も楽しくクラスを運営していきたいと思います!