こんにちは!井本由紀先生のゼミに所属しております、慶應義塾大学文学部3年の長井宥磨です。
今回は、以前お邪魔した際に授業をした“広告の世界の裏側”について、より深掘りました。前回は、広告全般の発信される場所や時間について勉強した一方で、今回の授業では、日頃目にすることの多いインターネット広告の種類や、潜む危険性について勉強しました。
近年、YouTubeをはじめとして、インターネットブラウザ、各種SNSなどにおいて日頃目にすることが多いネット広告。しかしながら、広告の消費者側の私たちは、その裏側の世界について気に留めることはあまりありません。まずは、インターネット広告の大きな特徴について勉強しました。
厳格な審査があり、原則として個人が出すことのできないテレビ広告とは違い、インターネット広告は個人でもお金を払えば簡単に広告を発信することができます。不特定多数に向けて発信するテレビ広告と違い、ネット広告はユーザーの年齢や性別、興味関心などを元にカスタマイズすることが可能となっています。世界的企業のGoogleやFacebook、Twitterなどは、利益の多くを、自社サービスのプラットフォームの一部を広告を発信したい企業や個人に売ることで得ています。
「みんなのよく見るYouTube広告は何かな?」と問いかけてみると、男の子や女の子によって傾向が異なったり、僕と生徒のみんなでも全然違ったりと、インターネット広告の大きな特徴を肌で感じることができました。
次に、インターネット広告の種類について勉強しました。インターネット広告には、SNS広告や動画広告、リスティング広告、ディスプレイ広告、アフィリエイト広告、ネイティブ広告、メール広告などが存在します。これらは、広告元がお金を払うことで、何を得られるか(検索の上位に表示される、ページの一部に広告が載せられる、広告動画が配信できるetc…)などが異なります。
タイドプールのモニターをお借りして、実際に広告を見てみると、みんなからは「これか!」「こんなの見たことある〜」との声が。日頃、インターネットとの接点を多く持つ世代は、アンテナの張り方も違うと実感しました。
最後に、インターネット広告との付き合い方についてメッセージを送りました。前述したように、インターネット広告は、厳格な審査を通すことなく個人でも簡単に発信することができてしまいます。また、広告への嫌悪感を避けるために、消費者に広告であると明示せずに、好評価のクチコミを装う“ステルスマーケティング”もインターネットには蔓延っています。クリックする前、買う前に本当にいいかどうかを吟味するのは、消費者の我々です。だからこそ、“誰かがいいといっていたから”“安いから”といった単純な理由でお金を落とすことがないよう、ファクトチェックの癖をつけなくてはなりません。
前回、今回と非常に難しい内容の座学が多かったにもかかわらず、生徒のみんなはよく耳を傾け、積極的に意見を言ってくれて本当に嬉しかったです。次にまた会えるのが楽しみです!