お久しぶりです!
「せかい」クラスの月いち講師、はらみづほです。
しばらくご報告をごぶさたしていましたが、その間にこのクラスでは、このブログを読んでくださっている皆さんにも関係のある、初めてのチャレンジが進行中でした!
それは、『みんなに「せかい」を伝える』ためのチャレンジ。
これまでこのクラスで探検してきたいろんな「せかい」を、子どもたちが主役になって、家族や大切なお友達に伝えるためのチャレンジです。
私はみんなが一年生の頃からこのクラスを担当してきましたが、毎月子どもたちと触れ合うたびに、みんなの「想像力」「創造力」「表現力」「多様な個性」「色とりどりのいのちの輝き」を感じ、毎回感動して胸がいっぱいになり、たくさんの氣づきとエネルギーをもらってきました。
そして、だんだん、どんどん、こんな想いが湧いてきました。
「保護者の皆さんやタイドプールを体験したことがない人たちにも、きっと家庭で見せる顔とはちょっと違っているであろう、この子たちの姿に触れてほしいなぁ!子どもたち主体で企画・開催する『タイドプール体験会』を開けば、この子たちはさらに想像力と創造力を発揮して、一つのことを仲間と成し遂げる楽しさや自信を得て、一回り大きくなるかもしれないなぁ…!」と。
その想いとアイデアをコーチやスタッフ達に相談するとみなさん賛同してくださったので、11月のクラスでは、いよいよ子どもたちに対して投げかけてみました。
「みんながこのクラスでやってきたことを、今度はみんなが先生になって家族やお友達に教えてあげて、体験してもらうイベントをやったら楽しそうだな~とひらめいたんだけど、みんなどう思う?やってみたい?」
するとすぐに、元氣な声が返ってきました。
「やってみたーーーい!!!」
…というわけで、来る2022年3月21日(月・祝)春分の日に、「タイドプールのせかい」をタイドプールの外の人たちに向けて知らせるイベントを、子どもたち自身が主体となって開くことになりました!
成し遂げたいことを効率よく実現するためには、その事柄を一緒に進めていく仲間全員で、「目指すゴール」や「ゴールまでの進め方」を整理し、確認し、相談することが大切。
今回は、私がいつもやっている方式にそって、以下のように内容を整理し、道筋を立てていきました。
さっそく、一番年上のKちゃんがリーダーになって、必要なことが書き出されて行きます。
2年生のNちゃんも、もう一人の書記として、次々とみんなから出てくる意見をKちゃんとともに書き出していきます。
何かを行動する時いちばん大切なのは、「何のためにそれをするのか」だと私は思っています。
今回の場合は、「何のためにこのイベントをするのか」という『目的』がハッキリしていて、その目的が、みんながワクワクしながら「うん、そうだね!」と思えるものであることが大切。
心からそう思ってワクワクしてチカラが湧いてくるような感じがする目的こそが、みんなの心がひとつになり、各自のパワーがジャンジャン引き出されてくるカギになるからです。
11月のクラスでみんなが出してくれた「目的」は、
◎よろこんでもらうため
◎たのしんでもらうため
◎タイドプールっておもしろいな、と思ってもらうため
…というものでした。
そして、後日私はそのメモを見て、「うーむ…」と思いました。
自分ではなく、来てくれるお客さんのことばかりが書かれていたからです。
何かを行動するとき、その目的が「自分以外の人のため」だけになっていると、うまく行かなかったとき人のせいにしたり、ムリをして自分のペースを崩すことになりかねません。
「誰かのため」という想いは大切ですが、それだけでは半円しか描けていない。
「誰かのため=自分のため」という自覚を持てることこそが、ムリのない循環を生む正円を描くための大事な出発点でありゴールではないかと、私はこれまでの経験から強く思ってきました。
なので、12月のクラスでは、もう一度その基本の部分をみんなに伝え、
「お客さんのためだけでなく、みんな自身も『楽しい!』『やりたい!』『面白い!』と思ってワクワクすることだけをやるのがいいと思わない?」
と投げかけてみました。
みんな、最初はちょっとビックリしたような顔をしていましたが、「『来る人に楽しんでもらう』とか『喜んでもらう』だけじゃなく、やる側の私たちも「やりたい!」「楽しそう!」と思えることをやると、参加する全員にとって楽しいイベントになるんじゃないかと思うけど、どう思う?」
ともう一度問いかけると、みんなちょっとハッとした様子で、「そっか~ 確かにそうだよね~」という雰囲氣に。笑
こんなやりとりの末に、満場一致で「みんなで楽しむため」が“イベントの目的”となり、「自分たちがやりたくてワクワクすることをやる」ことになりました。
さて、次に話し合われたのは、「何をやるか」。
まずは、11月のクラスで「もう一度やりたいプログラム」として選ばれていた6つの内容が白板に書き出され、「それをすべてやりたいかどうか」が話し合われた結果、1つ減って、全部で5つのプログラムをやることに。
次に、「お客さんに5つ全て体験してもらうしくみにするのか、体験したいものだけを選んで体験できるようにするのか」が話し合われ、
そこで男子のKくんから、「一人が呼べるお客さんの数を決めておかないと、会場が密になっちゃうよ!」と警鐘が。
おぉ~ 大事なことに氣づいたね~!ヽ(^o^)丿
その意見がもとで、呼ぶお客さんの人数についても話し合われることになり、一人が誘えるお客さんの人数が決定。
それをクラスの人数で掛け算することで大まかなイベント参加人数も見えてイメージが明確になり、それに伴って「会場をどこにするか」も確定。
いよいよ、「1つのプログラムに何人の担当者を割り当てられるか」という大切な案件に差し掛かったところで、Hくんから2つのプログラムを合体するアイデアが飛び出したり、「大人のスタッフにも入ってもらわないと自分たちだけでは心細い」という意見が出てきたところで、本日はタイムアウト!笑
本日中に決定したかった基本事項は結果的にすべてクリアされ、私にとっては子どもたちの「自主性」「想像力」「創造力」「協力」「自己表現」「意思決定」が目の前で展開された時間となり、「大人があれこれお膳立てしなくても、少しだけ筋道を示して見守っているだけで、子どもたちは子どもたち自身で必要なことや大事なことに氣づき、斬新なアイデアを出し、一歩一歩企画を構築していくことができるんだ」と思い知る体験となりました。
春分の日に晴れて「みんなが楽しめるせかい」を実現するには、まだまだ「決めること」や「必要な準備」がいろいろあるので、残り3回のクラスで子どもたちの力をどこまでどう引き出しながら目的を達成できるかは、私にとっても初チャレンジ。笑
コーチやスタッフの皆さんともタッグを組みながら、子どもたちとのクリエイションを、ドキドキ、ワクワク、進めていこうと思っています。
プログラムは次回以降に発表していきますので、乞うご期待!
皆さまぜひとも、来年の春分の日は、空けておいてくださいね!ヾ(≧▽≦)ノ
今年もお世話になりました!(今年もコロナな一年でしたが、子どもたちが元氣でいてくれたことが何よりの喜びです!)
2022年も、どうぞよろしくお願いいたします!(╹◡╹)♡
突然始まったワークに戸惑う子どもたち
私たちが目の前に手をかざして、実際にやってもらうと
やさしーく息を吹きかけています。
ちょっと息が強いかな?
女の子たちは少し恥ずかしそう。
沢山の戸惑いが渦巻く中、次の呼吸を使ったワークに進みます。
「あったかいスープ」
あったかいスープが入ったカップを手に持っているところを想像します。熱くて飲めないスープを前に、息を限界まで吸い込んで、「スー、スー、スー、スー…スープ!」と息を全部吐き切るまで言います。
さぁ誰が最後まで言い続けられるかな?
競争になるとみんなやる気になって
せーので「スー、スー、スー、スー…スープ!」
早く途切れちゃってスープ!と言う子もいれば、
途中で息を吸っちゃって永遠にスープに辿り着かない子たちもいて、
息継ぎしないって難しいな…水に潜った時ってどうしてたっけ?限界まで息を吸って吐き切ると肺やお腹が大きく動くのを感じます。
「ヘビの呼吸」
ヘビになってヘビのような呼吸をやってみよう!
「う」の音を出すような口の形を作って、思いっきり息を吸い込んで、「シュー」とヘビのように音を立てて息を吐きます。
背筋を伸ばしてまっすぐ座り、たっぷり息を吸って、できる限り長く続くように吐き続けます。
これも誰が最後まで伸ばせるのか、せーので競います。
さっきのスープと違って、息を止めずに吐き続けるので細く長く息を伸ばすコツをつかみ、全身を使ってワークに取り組んでくれました。
「ハチになろう」
できるだけ背筋をまっすぐ伸ばして座り、ハチになってみます。大きく息を吸って「ブーーーーー」と音を出しながら吐いていきます。これもできるだけ長くブーーーーと吐き続けます。
マスクをしながらだとなかなか難しい。
マスクを外してもいいよと言っても、少し戸惑う女の子たち。男の子は元気いっぱいにいい音で「ブーーーー」と吐き出します。
少しの戸惑いと恥ずかしさがある子もいたかもしれませんが、
ヘビの呼吸?ハチになる?なんで?と疑問を持つこともなく、すぐにワークに入り込んで集中する子どもたちの姿に私たちは驚きとワクワクが込み上げてきました。
「嵐」
少し難しいかなぁと思っていた「嵐」のワークに、子どもたちが興味を持ってくれて、
やってみることにしました。
今日はちょうど雨だったので、雨のイメージはつきやすかったかもしれません。
まずは小さな風からどんどん風の音が強くなっていく様子を、手と手を擦り合わせて表現していきます。
雨が降りはじめる様子を、ひざを両手でゆっくりとトントン叩いて表します。どんどん強く、どんどん速く、ドシャ降りになるのを表現します。
そして「イナズマだ!」と言うと、両手を高く上げて手を叩きます。「カミナリだ!」と叫ぶと足を踏み鳴らします。
「イナズマだ!」「カミナリだ!」の強さもピークに達すると、またひざを叩いて雨になり、だんだん弱くなっていきます。そして手を擦って風に戻りました。
ここで全員の集中力が一気に高まり、輪になったみんなと心が繋がったような一体感が生まれた感触がしました。
ここで一旦遊びを挟み、「気配鬼ごっこ」となるものを子どもたちに教わりながら行いました。目を瞑った鬼が周りに散らばった人の気配を察知してどこに誰がいるのか当てていきます。気配は感じますが、なかなか当てられないもどかしいゲーム。集中力が要となりました。
その後またマインドフルネスのワークに戻ると、最初よりみんな恥じらいを捨てて、よりワークに入り込んでいました。
他にも多くのワークに取り組みました。
「新しいものを作ろう」では誰も考えたことのないものを頭の中で発明しました。
服を着せ替えてくれる機械!雲のような真っ白でふわふわな羽で空を飛ぶ!ワクワクする発明が溢れ出します。
「顔をシャキッと!」では目や鼻、口、あご、舌を目一杯動かします。
「体をねじろう」ではキリンを想像して体をひねったり、
「ライオンの呼吸」は大きく「ハァーーーー」と息を吐きます。
「子ネコの背のび」は手を前に組んでグーんと背中を丸め、子ネコのように背のびをしました。
「力を入れて抜く」は体中に思いっきり力を入れて、フッと抜きます。
2回目の「嵐」のワークは私たちだけでなく、子どもが誘導をしてくれました。強弱を大切に、小さな音からどんどん強くなる様子を上手に導き、周りの子たちも波長を合わせながら気持ちを一つにしていました。
最後に「何もしない」ワーク
みんながそれぞれリラックスできる体勢になり、吸って、吐いて。目を閉じてる子もいました。
これで全てのワークが終わり、みんなの様子を伺うと、
リラックスして終わるのかと思いきや、
男の子たちは意外とみんな元気!?スッキリした様子でおしゃべりが止まりません。
女の子たちの表情はやりきった想いに溢れて、少し疲れた様子。
どのワークが一番楽しかった?と聞くと、数多くのワークの中で「何もしない」がよかったという声があり、驚きました。また「何もしない」はない!と自分なりのリラックスを追求している子もいて、感じ方、考え方の度合いがそれぞれ違うのと同じように、「リラックスの度合いもそれぞれ違うよね」と、また新たな発見もありました。
子どもたちに教わった「気配を感じる鬼ごっこ」も、誰がどこにいるのか気配だけで当てるのは、マインドフルネスのワークにもぴったりだったのではと思います。
私たちゼミ生は井本先生の指導でマインドフルネスを行っています。マインドフルネスは大人がやるものと思っていましたが、今回子どもたちとマインドフルネスを行ったことで、子どもたちの方が上手にできるのでは?とすら思いました。
「なぜこんなことをするの?」といった疑問や無駄な考えが浮かぶことなく、すぐにワークに入り込み、集中力がグングン高まっていく様子に圧倒されました。
特に「嵐」のワークは、自分の気持ちだけでなく、相手の気持ちや雰囲気を感じ取る様子に、非言語で周りとつながる力の可能性を感じました。
今回の授業では、子どもたちの集中力の高さ、大人より上手にどんなことでもすぐ取り組める姿に感心するばかりでした。簡単にどこでも行えるワークなので、これからの授業でも行っていけたらと思います。